グローバル化が加速する中、仕事を含めて私たちの毎日の生活は、より一層世界の動きに影響されるようになっています。
グローバル化の主な牽引役を果たしている企業は、サプライチェーンを世界に網羅し労働市場、国民経済、政府に対して強大な影響力を発揮しています。また、労働市場や税制度、金融市場などにおける規制緩和の進展は、グローバルサプライチェーンの急速な進化と相まって企業行動の無制約化に拍車をかけ、コンプライアンスにおける問題をも発生させています。
一方労働組合はそれぞれの職場、産業、国、地域そして世界と様々なレベルで運動を進める中、その多くが建設的な労使関係の構築に苦慮しており、組合間の相互連携も不十分なのが現状です。
先のみえない暮らし、不安定な雇用、広がる格差…。私たちが日々の職場や生活で抱えている思いは、地球の裏側にいる仲間たちが抱えている思いでもあります。そして、グローバル化が進展する世界で私たちのめざす「安心社会」を実現していくためには、国内外のあらゆるレベルで労働問題を解決するために話し合い一緒に行動する仕組み-民主的労働ガバナンス-が機能し、有機的に結びついた世界の構築が不可欠なのです。
連合は、そのめざすべき国際労働運動を検討するために構成組織、国際産業別労働組合組織(GUFs)日本協議会、国際労働財団 (JILAF)をメンバーとするプロジェクト・チームを国際委員会の下に組織し、2015年9月から2017年4月にかけ有識者との12回にわたる協議を経て、「連合国際労働戦略」-世界を良くする労働運動をめざして-を策定しました。
この戦略では、国際労働運動に求められる役割を次の5本柱とし、その具体的な実践として10ヵ年行動計画を定めています。
柱1: 職場・地域社会を 運動の基本に |
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柱2: 社会対話の確立 |
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柱3: 政策力の強化 |
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柱4: 効果的なグローバル・ キャンペーンの推進 |
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柱5: キャパシティ・ ビルディング |
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